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九州大学発ベンチャーKAICO、総額 2.6億円調達。カイコを利用した新型コロナ経口ワクチン実用化へ研究開発

九州大学発ベンチャーKAICO、総額 2.6億円調達。カイコを利用した新型コロナ経口ワクチン実用化へ研究開発

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昆虫のカイコを利用したコロナウィルスの経口ワクチンを研究開発する九州大学発ベンチャー企業のKAICOは15日、シリーズAの追加ラウンドとして、リアルテックファンド3号ファンド、双日、東京センチュリー、ユーグレナから総額 2.6億円の資金調達を行ったことを明らかにした。2020年5月に実施した資金調達と合わせて、シリーズAの累計調達金額5.2億円となった。調達した資金で特許出願中の新型コロナウイルスやノロウイルスの経口ワクチン実用化を目指した研究開発を加速させる。

KAICOは2018年4月に設立。九州大学のオリジナルカイコを利用して難発現タンパク質の医薬品・診断薬・試薬を開発する九州大学発ベンチャー。2020年より、新型コロナウイルスのスパイクタンパク質を生産し、2021年4月同社が開発生産したワクチン抗原タンパク質が、経口摂取によりワクチン効果があることを確認、特許を出願。2021年9月、同タンパク質を利用した新型コロナウイルスの抗体測定サービスを開始した。

同社ではカイコを利用したワクチンやバイオ医薬品、診断薬などに大きな需要がある難発現性タンパク質を大量生産できる生産プラットフォームを構築。今後は、現在開発中の経口ワクチンの前段階として、ミドリムシのサプリメント開発のノウハウを持つユーグレナと組み、カイコによるサプリメントの開発、販売を計画する。

「カイコという新素材を活用した経口ワクチンの開発等に挑戦するKAICOの取り組みに大変共感しており、生物を活用した研究開発系ベンチャー企業の仲間として、開発や販売面で支援していきたいと考えております。」(ユーグレナ 執行役員CFiO 若原智広氏)

Data Base KAICO株式会社

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