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2022年IPOは125→91社。初値騰落率1位は eスポーツ事業ウェルプレイド・ライゼスト、資金調達3億円未満5社、IPO取消8社リスト、他 

2022年IPOは125→91社。初値騰落率1位は eスポーツ事業ウェルプレイド・ライゼスト、資金調達3億円未満5社、IPO取消8社リスト、他 

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2022年の日本株式市場は、新型コロナウィルスに加えてロシアのウクライナ侵攻、急激な円安、コストプッシュ型による物価高騰などのさまざまな影響を受け、先行き不透明な状況が続いた。そんな市場環境下、2022年に新規株式上場した企業は91社だった。2021年の125社から34社減少した。中でもロシアのウクライナ侵攻の影響を大きく受けた上期(1-6月)は、上場承認後に上場を取りやめた企業が8社と相次いぎ、株式上場した企業数は37社に留まった。落ち着きを取り戻した下半期(7-12月)は、上期に比べて17社増加し、54社が上場した。東証マザーズやグロース市場をはじめとする新興企業向け株式市場に上場した企業はグロース60社を筆頭にそれぞれマザーズ10社、ネクスト2社、アンビシャス1社だった。 

 

 

初値騰落率 1位は公開価格430%ウェルプレイド・ライゼスト/ カヤック子会社eスポーツイベント事業を展開 

2022年、初値が公開価格をもっとも大きく上回り、騰落率1位だった企業は、eスポーツイベントを手掛けるカヤックの子会社ウェルプレイド・ライゼストだった。同社は4月30日に東証グロース市場に上場。上場初日は初値が付かず、上場2日目に6,200円で初値を付け、公開価格(1,170円)を429.91%上回った。騰落率2位は222.22% のサークレイス、3位は同214.38%の ANYCOLOR だった。  

ウェルプレイド・ライゼストは2015年11月設立。ゲームメーカーなどに対して、eスポーツイベントの企画・運営を行う「クライアントワー クサービス」を主軸に、eスポーツ選手はじめ、eスポーツに関 わる実況者や解説者、インフルエンサーなどに対して様々な収益機会を提供する「パートナーソリューションサービス」と、eスポーツにおけるサービス、コンテンツの企画・開発を行う「ビジネスデザインサービス」の3つの事業を展開する。2017年6月にカヤックと業務資本提携し、カヤックが株式の過半数を取得、同社子会社となった。上場後もカヤックの株式保有比率は過半数を超える見込みだが、同社の承認を必要とする取引や業務は存在せず、事業における制約もなく、独立した意思決定による独自の経営を行っている。上場前の直近の業績は、2021年10月期売上高 16億7,147.6万円、経常利益 1億3,161.9万円、純利益 8,235.5万円だった。

 

 

 

調達資金額1位はプライム市場上場のソシオネクスト768億円、3億円未満は5社 

株式上場に伴う資金調達額がもっとも大きかったのは、3月2日に東証プライムへ上場したソシオネクスト768億円。次いで大栄環境498.3億万円、スカイマーク373.9億円と続いた。 一方、資金調達額が3億円を下回った企業は5社で、もっとも調達額が少なかったのはエージェント・インシュアランス・グループ(12/22上場)の2.5億円。以下、調達額が少ない順にスマサポ(12/29上場)2.6億円、 TORICO (3/23上場)2.93億円、アップコン(12/26上場)2.94億円、 INFORICH (12/20上場)2.96億円。


 

 

新興企業の時価総額(初値ベース)ランキング、1位は断トツ ANYCOLOR 1,442.6億円/ VTuberグループ「にじさんじ」運営など  

東証グロース市場をはじめとする新興企業向け市場に株式上場した企業のうち、初値ベースの時価総額がもっとも大きかったのは、6月8日にグロース市場へ上場したANYCOLORで、断トツの1,442億6,800万円だった。2位はスカイマーク(12/14上場)の767億3,900万円。3位はM&A総合研究所(6/28上場)が465億1,000万円で続いた。 

ANYCOLORは2017年5月設立。 バーチャルキャラクターがYouTube上で動画配信を行うVTuberグループ「にじさんじ」の運営を軸に、所属VTuberグッズなどのコンテンツ販売やイベント開催のほか、所属VTuberを用いた企業の商品、サービスのプロモ ーションなどを行う。2021年4月期の売上高は 76.3億円、純利益 9.3億円。上場初日は初値が付かず、上場2日目に4,810円で初値。公開価格(1,530円)を214.38%上回った。株式上場による資金吸収額は27.5億円だった  

 

 

2022年、IPOを取り消した8社リスト。 AnyMind Groupは2度の上場取り消し 

2022年に新規株式上場を取りやめた取りやめた企業は以下の通り。3月4日の株式上場を取りやめたトリプルアイズは、その後、再度上場承認を受け、5月31日に上場した。同社の上場初日は初値がつかず、上場2日目に公開価格880円を150%上回る2,200円で初値をつけた。一方、同じく3月30日の上場を取りやめたAnyMind Groupも12月15日に上場承認を受けたが、同社は再び上場を取り消した。 

 

 

 

Data Base ウェルプレイド・ライゼスト ANYCOLOR AnyMind Group

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